
リスクの大きさ、悪徳会社の存在などで、なかなかいい印象が持たれることのなかった商品先物
取引。しかし法律が改正され、ネット上での取り引きが可能になった今、そのあり方はずいぶん
と変わってきています。
商品先物取引とは、金、ガソリン、大豆、アルミニウムなど実際の商品を、将来売買する価格と時期をあらかじめ決めた上でする取引です。その期限内に、反対売買(買い注文を出していたとすると、売り注文)することで差額を得ます。商品先物取引は、実際に商品を受け渡す必要も、取引額を全額持っている必要もありません。取り引き額の何%かの証拠金で運用ができるのです。証拠金の何倍もの額の取り引きで発生した差額は、プラスであればそのまま自分のものに、マイナスであれば、やはりその全差額分の支払い義務が生じます。
2005年5月、「信頼性・利便性の高い市場制度を確立するため所要の措置を講ずるもの」として商品先物取引所法が改正されました。市場制度の改革とともに、証拠金の管理体制の強化などもなされており、商品先物に対するイメージは好転に向かっています。
そして、大きな変化として、ネット取り引きの開始があります。これにより、かつて多くみられた「営業マンの言いなりになったら損をした!」「入出金が滞ったまま連絡がない」などのトラブルも、ぐっと減少することは間違いありません。しかも、ネット上には取り引きの判断材料となる充実した情報が流れており、より満足のいく取り引きが可能になったのです。
商品先物取引は、証拠金を使って取り引きをします。取り引きする商品によって、20倍〜10000倍の設定がされており、たとえば1000倍の設定がされている商品だと、10000円の証拠金で、10000000円分の取引が行えるのです。株式でレバレッジ(証拠金を使って、何倍もの額の取引を行う方法)を行ったとしても、3倍までが限度です。
株式売買の場合、企業の経営状態や世の中の経済状態など、無数の要因によって株価が決まり、予想を立てづらい面があります。その点、石油や農作物などの商品だと、需給のバランスによって値段が上がるか下がるか、ある程度の予想が付きます。多くとれれば値段は下がり、逆に少なければ値段は上がります。石油の場合なら産出量や輸出量、農作物なら収穫量や天候の状況など、感覚的にもわかりやすい情報で予想できます。
実際に商品を受け渡しするわけではないので、値段が上がると予想した場合は「買い」から、値段が下がると予想した場合は「売り」から取り引きを開始することができます。
「買い」の場合 → 取り引き開始時の値段から上がった分が利益
「売り」の場合 → 取り引き開始時の値段から下がった分が利益
「ハイリスク・ハイリターン」と一般的に言われている商品先物取引。経験が豊富になり、知識が蓄えられると、ある程度の回避法を使うこともできますが、初心者には難しいところです。多額のお金を動かしているという意識は常に持ち、失敗を重ねないことが重要です。一度損をしたからといって、その損を取り戻そうとむきになって再チャレンジすることは危険です。あくまでも冷静な判断で行うようにしましょう。



